2015年9月4日起工~10月17日に竣工した６号艦は軽巡洋艦「阿賀野」です。

　中国製海魂のエッチングを使った初めての艦でしたが、当時の私には少々難し過ぎました。まず金属製の甲板を貼り付けるために甲板上の全ての構造物を撤去して平坦な更地にしなければならなかったのですが、ボラードさえ残せないこの大手術はたいへん心苦しいものでありました。

せっかくのモールドを無碍に削り取って、さらには真っ平らに、、、と、ここが最も難儀で、エッチングの甲板パーツが反っている所為もありなかなか密着してくれません。ここをクリアできればリノリウム押さえを1本1本貼り付ける苦行から開放される（塗膜の層から掘り出さねばなりませんが）のですが、これもこれで容易じゃなかったです。

　次にボラードを削り飛ばしてしまったので金属製のものを新たに調達して付けるのですがこれが結構お高い上に1/700では凄く小さくてピンセットから飛ばしてしまうとパニックです。

このようにこれまでにない苦労があった艦ですが、フジミのエッチングより格段に細い手摺りや実艦のように幅の細かい外舷電路、よく出来た飛行甲板など部分的にであれ、これまでにない満足を味わえもしました。まぁしかし最初の挑戦ということで、出来としては試験艦クラスでしょうか。労多くして何とやらで物凄く疲れました。

　他にはこの頃に新発売となったフジミの阿賀野/能代のキットからタミヤのキットに不足するディティールを写し取り、自作して追加しています。艦橋など上部構造物がほとんどですが、複雑な造形である煙突の蒸気捨管はフジミのパーツより真鍮線でコピーを作って使っています。フジミのパーツより細くてリアルなものになったと思います。これは後に能代を組むときにもオリジナルパーツを使わず、この時に作っておいた２つ目の自作パーツで組みました。

飛行甲板上のちょっとした小物は前作「秋津州」甲板上に散りばめたものの余りです。

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